(3-7) 為替ズレ率とMSCI World Index(先進国平均株価指数) ズレ率の関連性

 最近は株価と為替レートの間に密接な相関が見られる。そこで米ドル表示の先進国株価指数(MSCI World Index/US$)のズレ率(株価のズレ率については3-6節(2009/10/11/UPの記事)参照。3-6節では円表示のMSCI World Indexを使ったが、ここでは全く同様な手順を米ドル表示のMSCI World Indexに対して行っている。結局のところ、このズレ率は米国の景気状況中心であり、ズレ率が正なら米国好景気で株高)を横軸に、日本円の実効実質為替レートのズレ率(為替のズレ率については2-2節(2009/6/29/UPの記事)を参照。為替ズレ率が正ならば円高・外貨安)を縦軸にしてプロットして図3-7-1に示した。この図では左右は先進23ヶ国の平均株価で見た株高・株安を表し(右が株高)、上下が日本円の実効実質為替レートで見た円高・円安を表している(上が円高)。そして、時代を4つに分けて眺める。日本円為替自由化(1973)以降プラザ円高ドル安合意(1985)までの日本経済の安定成長期を図では黒丸プロット、日本資産バブル期(1986-1989)を青四角プロット、バブル崩壊後の失われた13年間(1990-2001)は黄緑三角形プロット、2002年以降現在までを赤丸プロットで示した。なお、1989年はベルリンの壁崩壊の年で、東西冷戦の終わりにより、世界の政治経済のあり方の大転換の年である。
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    (図をクリックすると拡大図が出てきます)

 変動為替制度に入った1973年以降2001年頃まで(図3-7-1の黒丸、青四角、黄緑三角のプロット)は、株高・株安と為替の間に明瞭な相関は認められない。
 ところが、2002年頃以降(図3-7-1の赤丸プロット)は、株高(世界好況)なら円安、株安(世界不況)なら円高の相関が現れてきた。日本のお金が2002年頃から収益を求めてかなり自由に世界を動き始めて、世界の景気と為替レートの間の相関が出てきたように思える。この図を見ると、MSCI World Index/US$ のズレ率が‐80%まで下がらない限り(つまり株価が正常値の20%になってしまう、つまりダウ平均が3000ドル以下になる;リーマンショック金融危機が第二の大恐慌になってしまう大不況)、ズレ率30%の円高(つまり1ドル75円位のレート)にはならないと推測できることになるが、本当のところはどうなってゆくのだろう?

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