(4-3)国内公社債(ならびに日本の平均株価指数)の時系列データ

 国内公社債の価格指数として最も一般的なものは野村の Bond Performance Index (Nomura BPI)であるが、この指数の長期時系列データは無料公開されてない。そこでここではNomura BPI によく似た性格の
   日興債券パーフォーマンスインデックス(Nikko Bond Performance Index) 総合指数 
   日本国債など国内発行の高格付け債券の指数 
を使うことにする。「Nikko BPI総合」は分配金再投資を仮定した評価指数で、MSCI株価指数のGrossに相当し、1980年1月月末以降の月次データが無料で公開されている(もう少し短い期間なら日次データも無料公開されている)。

 Nikko BPI指数の時系列データをグラフ化して見ていると、1980年から2009年の約30年の間に、公社債投資の運用利回りが年利10%から年利1%へと激減しているのが気になり、MSCI Japan (国内平均株価指数)と一緒にグラフ化して図4-3-1に示した。
画像
   (図をクリックすると拡大図が出てきます)

 1980年9月の「プラザ・ドル安合意」までは、日本の国内株式のリターンは17.2%、国内債券のリターンも10.0%で日本経済は極めて順調だった。ところが1985年プラザドル安合意の後1989年年末まで株価はバブッて暴騰した。多分、円高への過剰対策で株価暴騰を継続させた頃から日本の落ち目が始ったらしい。そして1990年正月の株価バブル崩壊開始、同時期にベルリンの壁崩壊。ベルリンの壁崩壊・東西冷戦終結で世界の政治も経済も革命的に変化したのに、日本は対処できなかったのではないかと思う。その後2009年年末に至る20年間に亘って株価は下落基調である。図4-3-1の赤線プロットを見れば、国内株価指数の右下がりの下落基調は一目瞭然である。

 債券リターンも1985年プラザ合意以降はゆっくりと下がっている。すなわち、1985年までの債券リターンが10%だったのが、その後、債券価格値上り(図の黄緑線)の右肩上がりの傾き(即ちリターン)が徐々に小さくなり、最近では債券の平均リターンが1.1%へと、かっての元気一杯だった「Japan as Number Oneの時代」の1/10に下がっている。国債などの低リスク優良債券のリターンは基本的にその国のGDP成長率(に多少の補正項が付加したもの)ということなので、債券価格の面で見ても日本のGDP成長(つまり日本の経済)は徐々に停滞に向かっているということになる。マスコミ関係でも、官僚でもなく、ましてや政治家でもなく、選挙での投票以外には大したことのできない身では、多少の蓄えであっても、と言うよりも少ししかないからこそ、その蓄えを海外投資に廻して、為替リスクを背負い込みながらでも、我が身を守るしかない。
 仕事の資金を必要とする会社や国は高い利率や配当を出して、資金を出してくれたら仕事が出来るので是非と言っているわけで、リターンの大きいところに投資するのは selfish でありながら、一方で、全体として資金の合理的配分に沿っている。
(2009/12/3/UP)(2010/1/8/修正)

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