(6-1) リバランスとは

 まず、「リバランス、Rebalance」という用語の説明から始める。株式投資の平均リターンは大きいが、株価変動幅(リスク)も大きい。一方、債券価格は株価と逆の値動きをするが、平均リターンは低く、価格変動幅も小さい。例えばある時点で保有債券評価金額が40万円、保有株式評価金額が60万円であったとする。債券:株式=40:60の金額比である。しかしその1年後に株価が値上りして債券評価額40万円、株式評価額65万円になったとする(全体で5万円儲かっている)。つまり債券:株式の評価金額比が38.1:61.9の比になっている。このとき、債券:株式=40:60(元の比)になるように、株式を2万円売却して債券を2万円購入する。債券42万円、株式63万円で、債券:株式=40:60の金額比になる。このような、保有金融商品の評価額を所定の金額比に合わせる操作を「リバランス」という。
 
 リバランスの効果は、(1)株価上昇時には、株式投資の利得の一部を値動きの小さい債券に移すことにより、株式投資利益を固定すること;(2)株式下落時には、値動きの小さな債券投資金の一部を値下がりした株式購入に回して、次の株価回復期の株価上昇利益の拡大を図ることにある。このリバランスは半年(あるいは1年)に一度くらいに頻度で行うのが良いとされてきた。なぜなら、頻繁なリバランスは経費負担や税負担の拡大を招いてしまうから。一般的には、適切なリバランスは利益を発生する、従って利益の20%(2010年度末までは10%)の税負担を伴う。もしリバランスの際に損失の確定(値下がりした金融商品の売却)を伴うときは、計算間違いをしていないか今一度検算すべきである。

 ここではリバランスは、毎年4月末と10月末の年2回の場合を想定して検討する(年度初めの多忙期と年末の多忙期を避けている)。資産運用に用いるのはネット証券で広く扱われている住信AM社のSTAMシリーズのノーロード投信とする。

この章では、ポートフォリオのリバランスの効果や方法を検討した。結論だけ先に述べると、
1. 半年毎のリバランスはした方が良い。
2. リバランスは、伝統的なやり方で、半年毎に投資金額配分比を半年前の金額比に戻すように金融商品を売買すると言う方法が適切である。これをここでは固定比リバランスと呼ぶ。半年毎にこの固定比リバランスをするのがよい。評価額の変動幅(つまりリスク)が大幅に改善される。
3. “動的リバランス”も検討したが、格段の改善は無かった。具体的には、例えば円高のときのリバランスにおいて、円物(国内債券と国内株式)への投資比率を下げて海外物(海外債券と海外株式)への投資配分率を高め、為替が平穏レートに戻ったときの為替差益も得ようと言うような試みである。結論から言うと、動的リバランスは “固定比リバランス”に比較して、運用成績が余り改善されない。よって、動的リバランスを行っても必要な手間に較べて引き合わない。

後続の6-2節から6-5節は、うまく行かなかった動的リバランスの説明なので、読み飛ばしても良い。
(2009/12/6/UP)(2009/12/11/追記)

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