(7-0) 資産運用を始める

 現役の人はやはり本業に力を入れ、本業で活躍すべきであって、資産運用に掛ける手間は少ない方がよい。隠居世代だって、資産運用に掛ける手間を少なくして人生を広く楽しむ方が良い。しかし一方、資産運用に少しだけ時間をさき、ひいては日本や世界の政治経済に関心を持つのは、まず第一に我が身をならびに我が家族を守るために必要であり、第二に日本や世界の経済や政治を理解するために有用と思う。最初に述べたようにここでは、できるだけ手間をかけず、なおかつゆっくりと資産を増やしてゆくことを目指す。

 新しい資産運用スタイルを採用(つまりポートフォリオの改築)する場合、従前のポートフォリオはそのまま塩漬け放置ないし従前の計画に従った売却を進める方が良いと考える。そして新しいポートフォリオの構築は、今後の投資額の増加部分(現金収入や預貯金取崩による株・債券ファンドの購入など)のみに留める方が良いと考える。従前のポートフォリオも、それまでの時点の見聞や調査に基づく判断において合理的であった筈であり、それを尊重する。ポートフォリオ全体をコロコロ変えるのは、経費が掛かり、また運用のちぐはぐが起こり、結果的には資産減少を招く可能性が高い。いずれにしても百点満点の資産運用などありえない(まぐれの幸運なら時たま起こるかもしれないが)ので、より良いポートフォリオにゆっくりと無理なく改変してゆくのが良いと考える。

 個別株式や個別社債などを既に保有しているならば、取り敢えずそれらには手を付けずに塩漬け放置して、運用枠外扱いにする。ここに記載の資産運用方法に充分な信頼が置けると判断した時点で、徐々に個別株式や個別債券を売却(債券売却は満期償還を原則とする)して資産運用扱いのお金に移し、インデックスファンド購入資金にする。なお、それまでの間、個別株式や個別社債をここで記載の株式インデックスファンドや国債インデックスファンドに読み替えてはならない。個別株式や個別社債のリスク(つまり価格変動幅)はインデックスファンドに較べて格段に大きいので、個別株式や個別社債をインデックスファンドに読み替えて資産運用判断をしていると、巨額の評価損に出くわすことになる。その裏返しで運よく大儲けする可能性も無いわけではないが、それは次なる落とし穴になりかねない。

 個別の企業の将来性の評価が専門家以外の人に適正に出来ることなどありえない、専門家にだって出来るか否か疑問である。もし専門家には出来るのなら山一證券もリーマンブラザースも倒産するはずが無い。ならば、バフェットのように”オマハの賢人”と尊称されるほどの才能もない一般個人である我々は、個別株式や社債の購入や売却を適正に判断するのも無理である。そこで、多くの銘柄数の株式ないし債券を集めてその平均値に身を任せ、過去のデータを基にして“統計的には、歴史は繰り返す”を判断基準にして資産を運用する。これがインデックス運用であり、ここではそのスタイルに従う。

 アクティブファンドを保有している場合は、できるだけ早く売却するのが良い。アクティブファンドは高い信託報酬(年2%以上の信託報酬。年利1%どまり長期定期預金に較べると、その高報酬率がわかる)などの経費を毎年差し引く故に、長期平均リターンはインデックスファンド(インデックスファンドは信託報酬などの経費が安い)よりも個人投資家の手取が低くなる)。今の時代、先進国の年金基金の膨大な蓄積がある。その基金の運用担当のために多くの金融プロが生まれ、現代の株式市場のプレーヤーの70%ないし80%位が金融プロの人達である。プレーヤの大半がプロであるような世界で、プロが運用するから高い収益が上がると言う説明や期待は、「プロがプロに勝つ確率が高い」と言うに等しく、自己矛盾である。また、「多額の投機資金があるような世界経済の有り方がおかしい」などと言いながら、「定年後は充分な年金でまともな老後を送りたい」などと言うのも自己矛盾である。

 織田信長の統治拡大力の源泉の一つが楽市楽座や積極的海外交易などの経済活動促進であった。
(2009/12/11/UP)(2010/1/9/手直し)

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