(10-14) 株価下落見込み時の運用

 短期、中期、長期いずれのポートフォリオで運用しても、投資評価額実績値の上昇下降の大まかな傾向は株価指数の値動きと平行であった。従って、今後2年・3年の株価下落・低迷の可能性が高いと考えるとき、それ故、短期、中期、長期、超長期いずれのポートフォリオの評価額も低下しそうなときどうしたら良いのかを考える。
 
 二通りの方法が考えられる。(1)運用期間11年以上のお金を長期オートフォリオ(本来は運用期間7‐10年間向けのポートフォリオ)で運用し、7年‐10年の運用資金を中期ポートフォリオ(本来は運用期間5年-6年間向けのポートフォリオ)で運用と言うように、各ポートフォリオを本来の運用期間よりも1ランクずつ運用期間の長いお金の運用に適用して株価低迷予測に対処する。リターンは下がるが、株価下落・低迷による評価額低下を小さくすることが出来る。そして株価低迷が続くと読んだ予測が間違ってたときも、株価回復の収益に多少は乗ることもできる。この場合、運用期間3年‐4年のお金は、短期ポートフォリオよりももっと低リスク・低リターンのポートフォリオ(“超低リスクポートフォリオ”と名付ける)で運用する。(2)株価指数の下落・低迷が予想されるのだから、株式投資のリターンを、表10-5-1の統計値よりも下げた値に修正して、ポートフォリオを計算しなおす。(2)の方法が適切に適用できると言うことは、株価の変動をかなりの精度で予測できると言うことと同義であり、現実には不可能である。そこで、「ポートフォリオを用心深い側に片寄せる」という(1)の方法を採用する。

 まず、短期ポートフォリオ以上に低リスク(従って低リターン)の“超低リスクポートフォリオ”を組む。2010年9月現在の最も高い金利の普通定期預金には住信ネット銀行の1年定期で年利0.5%がある。この金利は個人向け国債の金利に較べても格段によい。そこで、日債:外債:外株:EM株=78:13:6:3の短期ポートフォリオ(r=2.42%、σ=3.28%)と0.5%金利の定期預金を1:1の比で混ぜて超低リスクポートフォリオ(定期:日債:外債:外株:EM株=50:39:6:3:2;r=1.71%、σ=1.64%)を組み立てる。定期預金:短期ポートフォリオ=1:1 の混合比はエイヤッと決めた比であるが、一応、“超低リスクポートフォリオ”の期待リターンは100%国内債券投信への投資よりも高くなっていて、期待リスクは国内債券投信への100%投資に較べて2/3位に小さくなっている。r/σ比は1.04である。これらの r とσの値から元本割れ確率16%以下と2.5%以下になるのに必要な運用年数は、それぞれ0.9年、3.7年と計算される(記事(A-7)による計算)。

 最近(2010年夏)、ダウ平均や日経平均の株価が1日で1%以上の乱高下を繰り返しているのを見ると、世界には余分なお金(先進国の年金積立資金など?)が有り余っていて、その巨額のお金が株価急落を恐れながらも収益を探して右往左往しているように感じる。しかし世界の株価が上昇基調にあるとは誰も信じてないらしく、お金は臆病ですぐ逃げを打って株価急落をもたらしている。

 記事(11-2)や上記のような日々の株価の乱高下を纏めると、2010年夏の現時点では、今後少なくとも2年間は世界の株価は下落低迷基調である可能性が高い。もしそう考えるなら、お勧めポートフォリオは、下の表10-14-1のような所かなと考える。
画像
(表をクリックすると、拡大されて見やすい表が出てきます)

 まだこれから運用に廻せるお金が残っているなら、超低リスクと短期ポートフォリオへの投資は1ヶ月以内に数回に分けて(例えば、3等分してそれぞれを月曜毎3回)投資するのが良い。この二つのポートフォリオへの投資では、投資時期を分散するよりも、ドンと投資して運用期間を稼ぐことの方が大切。中期ポートフォリオには2年間位に分散し、長期ポートフォリオへの投資は3年ないし4年位に分散して投資を進めるとよいと考える。株式投資割合の高いポートフォリオでの運用開始に時間をかける(投資時期の時間分散)のは、リーマンショック金融危機の2番底(ITバブルの3番底)が今後起こるならば、それに巻き込まれるお金の額を小さくし、そのような株価暴落が起きないときには多少でも株価回復の収益を手にしたいからである。 (2010/9/6/UP)(2010/10/3/記事番号付け替え)

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