(20-23) 2012年8月末の対数正規分布統計パラメータ

前回(2012年1月末;20-14節;http://williberich.at.webry.info/201202/article_1.html)の対数正規分布統計パラメータならびにポートフォリオ算出から7ヶ月を経過し、リバランス時期なので2012年8月末日までの金融商品指数に基づく対数正規分布統計パラメータの計算を行う。

まず、円建ての金融商品指数のチャートを図20-23-1に示す。この図の縦軸はいつものように対数目盛りであり、日付を横軸とするこれらチャートの傾きの大小・正負がそのまま金融商品指数値変動の利率の幾何平均に対応する。

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   (図をクリックすると拡大された図が出てきます)


 この図の最近2年余りの各チャートを相互に比較すると、日本債券指数(赤グラフ)の傾きが最もしっかりした右肩上がりで、且つ変動幅も他の指数に較べて突出して小さい。日本株(桃色グラフ)、エマージング国株価(青グラフ)、先進外国国債指数(濃緑グラフ)は変動幅が大きく且つ緩やかな右肩下がりである。先進外国株指数(黄緑グラフ)は変動幅が大きいものの、最近2年半では僅かに右肩上がりに見える。最近2年余りの運用のみを考えるなら、日本債券に全額投資した人が最良の評価益を得ていたことになる。

 為替レート変動チャートの1次回帰線の引き方を、今回から変更した。為替レート変動には各国の国債利回りの影響が大きいらしいので、為替レート変動チャートの1次回帰線は日債指数と先進国外債指数の1次回帰パラメータ算出期間(グラフの太線部)の重複部分を選ぶことにした。そうすると、ドル円レートをユーロ円レートの平均値で見た先進国外貨の“平均”価値は年率1.3%で日本円に対して減価していることになる(茶色太点線);つまり最近14年間に亘って平均年率1.3%(対数プロットの全期間の傾きから求める従来の方法だと、3.1%と評価される;つまり超長期で考えると、円高の進行の度合いはゆっくりと鈍化している)で円高が進行している。そして、この図の金融商品指数チャートと茶色の「$/¥と€/¥の平均値」のチャートを見比べると、海外投資のリスクには極めて大きなウェイトで為替リスクが乗っていることが判る。でも、この図の桃色、黄緑色、青色の最近10年余りのグラフを比較すると、日本株投資よりも海外株(先進外国株とエマージング国株)投資のほうがはるかに良いパーフォーマンスを示している。まことに残念ながら、ハイリスク・ハイリターン株式投資においては、我々日本人は大きな為替リスクを余分に負いながらも海外株式への投資をせざるを得ない。

 2012年1月末の時(20-14節)と同様の手順を踏み、各チャートの太線部分の1次回帰線の傾きからリターンを算出し、その周りでの変動幅からリスクや相関係数を求めて、対数正規分布に基づく統計パラメータを求めて表20-23-1に纏めた。

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 (表をクリックすると、拡大された見やすい表が出ます)

 表20-23-1に纏めた今回の統計パラメータを前回のパラメータ(2012年1月末、表20-14-1)と較べたときの大きな変化は、「年μ/年σ」の比が、日債でのみ良くなり他の全ての指数では僅かではあるが悪化したことである。

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   (図をクリックすると、拡大された図が出ます)

 金融商品指数の対数で見たリターン(μ;年平均値)をそのリスク(σ;年標準偏差)に対してプロットし、それらのプロットの評価日に対する経時変化を図20-23-2に示した。前述の特徴は、この図を見るとよく判る。「年μ/年σ」の比が日債でのみ良くなり、他の全ての指数では悪化しているので、今回のパラメータに基づいて算出されるポートフォリオでは、半年前や1年半前に計算されたポートフォリオに較べて、多かれ少なかれ日債への投資割合が増大することになる筈である。
(2012/9/4/UP)(2012/9/5/図20-23-2追加ならびにそれに伴う文章追加修正)(2012/9/9/次節との重複文削除)(2012/9/10/図20-23-1を修正)

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