(20-49) バランスファンドと内外MMFを利用した簡単長期投資

 このページで提案したポートフォリオよりも、次のページの記事(20-50)に記載のポートフォリオの方が良いと考えてます。このページは読まず、次ページを読んで頂く方が良いと考えてます。 

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 日本の政府債務残高の対GDP比率は今や250%に達しようとしている。これ程の借金(太平洋戦争敗戦直後と同程度)を返すのは大変だから、金利抑制下のインフレや円安が推し進められている様に見える。結果として政府借金の実質価値の減少と実質増税が起こり、同時に我々が老後に向けて蓄積している円資産の実質価値の下落が進む。インフレによる老後資金の消失の辛さは、祖父母の苦労で、また祖父母を援けた父母の苦労で目にした。だからと言って、孫・子に借金させて老後生活費を確保するのもどうかと思うが。
 
 保有資産の実質減価を避けるため、前回の記事において、資産運用先を全世界に広げ、かつまた投資先金融商品も債券、株式、そしてREITに分散する極めて簡単でかつ必要経費も少ない方法として、「世界経済インデックスファンド(株式シフト型)」と「SMTインデックスバランス・オープン」の両投資信託に3:1の比で投資することを考えた。こうすると、投資先の国・地域が
 日本:先進国:新興国=10:55:35
の比率(これはGDP比に近い)、同時に投資の金融商品が
 国債:株式:REIT=30:65:5
の分散比の投資ができる。

 このポートフォリオでは、景気に敏感な株式とREITへの投資比率が70%と高くて、世界景気や為替の動向に依存して評価額が乱高下し、船酔いを起こして下船(つまり投資打ち切り)したくなるかもしない。この乱高下を幾分か緩和するために、内外のMMFへの投資を上のポートフォリオに付け加える。

 世界的な金融緩和政策はいずれ終わりに向かって動き始め、金利上昇が始まる。そのとき普通の債券投資信託(中長期の国債が中心)に投資していたら、債券価格下落に巻き込まれる。そこで、リターンは低いが、まず(現地通貨建てでは)元本割れすることのないMMF(短期の国債が中心)をポートフォリオに組み込む。新興国通貨建MMFはリスクが高いので、ここには加えない。先進国のGDP比は、米国:ユーロ圏:日本=43:30:11であるが、ユーロ建てMMFは今販売されてない。山勘でUS$建MMF:日本円建MMF=2:3の比率を選ぶ。内外MMFは、ポートフォリオ全体の評価額乱高下を抑えるバッファーとしてポートフォリオに組み込むので、MMF投資比率選択にはホームバイアスを大きく掛けた。

 ポートフォリオ全体に占める全債券投資の比率を50%に近づけること(したがって、株式+REITの比率も50%に近づける)を目指し、且つ覚えやすい比率を選ぶと
  US$建MMF:円建MMF
   :「SMTインデックスバランス・オープン」
     :「世界経済インデックスファンド(株式シフト型)」
  =10:15:15:60
のアセットアロケーションのポートフォリオに落ち着く。
なお、円建MMFの過半は、変動10年個人向国債にしておく方が良い。変動10年個人向国債は購入直後の1年間は換金できないが、その後ならば元本割れ無しで換金でき、元本割れ無しの商品の中では高金利であり、かつインフレに強い。
人気の高い豪ドルやニュージーランド・ドルのMMFを加えたければ、US$建MMFの枠の1割程度をこれらオセアニア通貨建MMF購入に充てても良いかと思う。(なお、ちょっと前に書いた記事20-41とはMMF投資の比率が大いに異なる。)

 このポートフォリオに、年1回か2回のリバランスを行いながら保有すると、不運であっても、10年以上の投資継続で元本割れは回避できるのではないかと期待する。平均リターンは悪くても年5%位はあろうかと期待する。

 参考になるのはセゾン・バンガード・グローバル・バランス・ファンドの実績である。それによると、最不運投資となった2007年春の投資はリーマンショックに巻き込まれて評価額が元本の6割まで下落したが、投資後6年半経過した2013年秋には評価額が元本を超えた。このファンドの実績の全期間に亘る平均年利は6.7%前後である。また、1929年の大恐慌直前の米国株式への幅広い分散投資は、評価額の大暴落を経験するが、保有を続けていれば、投資後7年前後でインフレ補正した実質評価額で元本を回復できていたという研究が報告されているとのことである(記事20-19)。したがって上記ポートフォリオは、10年以上の運用を続ける覚悟なら、不運であっても元本割れすることはないと考えてよい。そしてインフレや円安による物価上昇にも耐えるポートフォリオである(と期待している)。
(2015/5/25/UP)

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