(20-69) 老後の投資信託売却は定口数定期売却が合理的である

前回の「(20-68)ネット証券比較:投資信託売却方法」の付録として、この記事を書く。
「定金額定期売却が投資信託売却における良い方法の一つである」という見解に対して、ここで異議を唱えておく。

(1)定金額定期売却の場合
基準価格が下がると”定金額”を得るために売却口数は大きくなる。一方、基準価格が上がると売却口数は小さくなる。つまり「基準価格が値下がりすると多数口を売り、上がると少数口を売る」。

(2)腰の定まらない投資家の場合
基準価格が下がると もっと下がるのが怖くて大きな口数を売却する。一方、基準価格が上がるともっと上がるかもしれないので売り渋って少数口を売る。つまり、「基準価格が値下がりすると多数口を売り、上がると少数口を売る」。

(1)と(2)は、説明が違うだけで同じことをしています。(2)がしてはいけないことなら、同じことをする(1)だって駄目です。(1)の場合は売却口数の変動幅に限度があり、(2)の場合は感情変動次第で変動幅が大きい場合も小さい場合もある。この点では差がありますが・・・。


次に、2008年リーマンショック(米サブプライムローン危機)の様な大規模経済危機のときを考えてみる。

定金額定期売却の場合、リーマンショックのような株価暴落期には、設定した”定金額”を得るためにかなり多量の投資信託を自動的に売ってしまう。しかも経済危機における株価は(従って投資信託基準価格も)急落し、色々迷っている内に対処する時間を失う。7年後には世界が危機を乗り越え、投信基準価格が概ね回復する。このときになって、多量の投資信託を売ってしまったことを大いに反省することになる。

定口数定期売却ならば、2008年以降数年間は投資信託売却で得るお金はかなり減額する。経済危機最中はつつましく生活し(現役時代でもボーナスや手当のみならず、基本給まで減額してた)、それでも不足なら「生活防衛資金」を取崩して経済危機を凌ぐ。定口数定期売却を続けていれば、7年後以降には食い潰した「生活防衛資金」をゆっくりと回復させ、そしてなおかつ元の豊かな生活に戻れる。でも、2008年に80才なら7年後は87才。日本では老人の平均余命は85才、87歳まで生きている可能性は50%以下、ウーン。

以上の様に、老後の生活費補填として(あるいは二人・三人の子供が大学生になったときの教育費補填として)投資信託を売る場合、合理的な選択は「定口数定期売却」です。それでは金額が一定しなくて不便というのであれば、受取金額の変動を緩和するための少額のバッファー預金を持つといい。
(2018/3/9/UP)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック