20-72. 老後に向けて投資信託二本で構築するポートフォリオ

前項20-71において、「SMT 世界経済インデックス・オープン(債券シフト型)」と「eMAXIS slim 全世界株式(除く日本)」の両投資信託を金額比1:1で購入・保有するのが老後資金準備に向けた良いポートフォリオ(の一つ)と書いた。購入、保有、売却において運用者がするべき操作が単純明快である。老後資金用としてはすべき操作が単純であることが、多少の経費増よりも大事である。この組合せにおける全体としての税込信託報酬は(0.132%+0.495%)/2=0.3135%となり(消費税率10%を適用)、バランスファンドとしては信託報酬が中程度の部類の属する。経費としてこのほかに信託財産留保額0.05%と事務経費分少々が課される。 

このポートフォリオの全体としての投資先は、図20-72-1に示したようになる。投資全体に占める日本の比率が3%と小さいが、世界のGDPや発行株式総額における日本の比重よりもやや少ない。前項にも書いたように、このポートフォリオは、老後生活における年金不足分を補うものである。年金部分の積立金はGPIFが運用している。GPIFの投資は概ね、債券:株式=4:6、日本:海外=1:1である。GPIFから受け取る月20万円余りの年金と、自己資金運用分からの補填10万円余りという推測金額を考えると、自己資金運用のポートフォリオで日本の比重が3%であっても、老後生活費準備全体(=公的年金+自己資金)で考えると海外依存が過大ではない、むしろ日本依存がまだ大き過ぎるくらいである。

図20-72-1.gif

蓄運用資産額が蓄積されて大きな額になると、株式投資分率をもっと大きくして、もう少し高リスク・高リターンのポートフォリオを採用したくなるかもしれない。その場合にも金融商品の組み合わせは簡単明瞭である方が良い。例えば、「SMT 世界経済インデックス・オープン(債券シフト型)」と「eMAXIS slim 全世界株式(除く日本)」の両投資信託を金額比1:2で購入・保有する。この場合の信託報酬は (2×0.132% + 0.495%)/3 = 0.253%、信託財産留保額は0.033%になる。この運用方全体としての投資配分は図20-72-2の様になる。

図20-72-2.gif

このポートフォリオでは、先進国株式への投資が63%であるが、その内の69%が米国株式への投資である。つまり、全投資の内の63%×69%=44%が米国株式への投資となる。

これらの図に示したポートフォリオのリターン(運用利率の平均値)とリスク(利率のばらつき、標準偏差)を計算するが、これには少し時間を要する。

老後資金準備の為の、必要操作が単純な金融資産構成として、(1)三井住友トラストAM社の提供する一連の「世界経済インデックス」をキーとする投資信託一本、或いは(2)上に挙げたような「世界経済インデックス」と「債券シフト型」両方をキーとする投資信託一本と「eMAXIS Slim全世界株式」投資信託との組み合わせが私の”お気に入り”である。
(2019/9/11/UP)

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