(10-2) 株式指数と債券指数の統計パラメータ(リターン、リスク、相関係数)のデータ採録期間依存

 株式指数と債券指数のリターン、リスク、相関係数などの統計パラメータは、データの採録期間や統計処理において各データにつける統計的重みの関数形に大きく依存する。その依存性は想像以上に大きい。まず、素人が無料で入手できる期間全体に亘って、半減期20年の過去に向かって指数関数的に減衰する統計重みを付けて計算したリターン、リスク、相関係数を表10-2-1に示す。
画像
  (表をクリックすると拡大された見やすい表が出ます)

 2000/3/31から始る10年間、1990/3/31からの10年間、ならびに1980/3/31から後の10年間、それぞれの期間について、均一な統計重み付きで計算した統計パラメータをそれぞれ表10-2-2、表10-2-3、ならびに表10-2-4に示した。
画像
  (表をクリックすると拡大された見やすい表が出ます)

画像
  (表をクリックすると拡大された見やすい表が出ます)

画像
  (表をクリックすると拡大された見やすい表が出ます)

 これら4つの表を見比べると、互いに著しく異なっている。世界の経済状況はドンドン変化し続けていることの反映であろう。その中にあって、全体を通して見られる傾向を拾い出すと:
(1) 日債(国内債券指数)のリスクは、他の指数のリスクよりも小さく、そのr/σ比は大きい、
(2) EM株(Emerging国の株式指数)のリターンは、指数公表開始以来いつも10%以上である、
(3) 日株(国内株式指数)のリターンは過去から最近に向かって時代経過と共に著しく低下している、
(4) 日債(国内債券指数)のリターンも過去から最近に向かって低下している。

 これらから言えることは、統計パラメータから導かれる効率的フロンティアのアセットアロケーションは、時間経過と共にかなり変化することになる。このときバブルに追従しすぎないようにアセットアロケーションを補正するのは、常識と経験に基づく考察に依らねばならない。或いは、余り極端な配分のポートフォリオを避ける方が無難であろう。

 運用期間が3年ないし5年間程度の中期投資は、低リスクでr/σ比の高い国内債券への投資が中心になる。一方、運用期間10年以上の超長期投資のポートフォリオは高リスク高リターンのEM株投資のウエイトが大きくなる筈である。

 最近10年間の日株指数のリターンはマイナスである。日本株式への投資はここ暫く休む。最近、Index Universe というETFなどのインデックスファンド関連のサイト(http://www.indexuniverse.com/sections/research/7237-inglorious-debtors-in-global-bond-indexes-.html)に、Tyler Mordy という人が「一国のGDP成長率と国債残高には逆相関が見られる」との分析記事を書いている。国債残高がGDPの90%以上では明らかに経済成長が低下するとのことである。今の日本の国債残高はGDPの200%位と世界で突出した額なので、GDP成長率も大きく阻害されることになる。この点からも、日本株式への投資は休んでおくほうがよい。(2010/4/14 アップ)



ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • プラダ バッグ

    Excerpt: (10-2) 株式指数と債券指数の統計パラメータ(リターン、リスク、相関係数)のデータ採録期間依存 即物的インデックス運用実務/ウェブリブログ Weblog: プラダ バッグ racked: 2013-07-06 03:15